不祥事対応・不正調査

企業や、病院、自治体等の各種団体において、不祥事が発生した際にどのように対応するかは、時にその組織の存亡さえ揺るがしかねない重大な問題となります。

のぞみ総合法律事務所は、これまで、入札談合・カルテル、贈賄、データ・品質偽装、会計不正・不適切会計等の企業不祥事対応・不正調査案件、海外子会社事案等のクロスボーダーを含むグローバル不正調査案件、各種ハラスメント関連の調査対応、その他企業犯罪・コンプライアンス違反調査等をはじめとするあらゆる種類の不祥事案件において、社内調査や第三者委員会調査を担当してきています。日頃から顧問業務等を提供するクライアントからのご依頼もあれば、不祥事や不正疑義の発生時に、これまで関連を持っていなかった独立的立場として調査を行うことも少なくありません。

入札談合・カルテル、贈賄、データ・品質偽装等の企業不祥事対応・不正調査

企業にとって、入札談合・カルテル等の独占禁止法違反、贈賄・海外贈賄、データ・品質偽装等の違法・不正行為は、企業の存続を脅かす重大な危機につながります。内部通報等によりこれらの違法・不正行為の端緒を掴んだ場合には、一刻も早く徹底した調査を行って対応を決定する必要があります。

のぞみ総合法律事務所は、これまで数多くの不祥事対応・不正調査案件を扱ってきました。まだ日本で「コンプライアンス」や「第三者委員会」等の言葉が定着する前の1990年代から、総会屋関連事件や独占禁止法違反事件を始めとする大型の企業不祥事や東京地検特捜部案件弁護などを扱ってきた事務所として、日本の企業不祥事対応の歴史における重要案件を含め、多様な経験を有しています。特に、東京地検特捜部等における検察官としての経験や、金融庁検査局、証券取引等監視委員会、公正取引委員会審査局等の当局での執務経験を有する弁護士や、公認不正検査士(CFE)として海外子会社も含む調査案件での経験を有する弁護士は、これらの豊富な経験をもとに、常時様々な大型の企業不祥事対応・不正調査案件を取り扱っています。

また、コロナ禍となった現在、デジタル・フォレンジック等のテクノロジーを活用した充実した調査を行いつつ、オンラインでのヒアリングなども積極的に取り入れ、常に効率よい充実した調査遂行を心掛けています。

取扱案件の一例

  • 大手自動車メーカーの燃費偽装問題における第三者委員会調査

  • 大手建設会社等における入札談合、大手メーカー等における価格カルテル等の独占禁止法違反事件における第三者委員会調査・社内調査

  • 大手メーカー等の建設業法に関する資格偽装案件における社内調査

  • 贈賄・接待疑義に関する調査・検証委員会調査

  • スポーツ団体における反社会的勢力関連の検証委員会調査

  • 取締役としての利益相反行為等による善管注意義務違反に関する特別調査委員会調査

  • 上場企業の国内関連子会社における横領・キックバック事案の社内調査

  • 上場企業の海外子会社における贈賄疑義に関する特別調査委員会調査

  • 営業秘密・顧客情報漏えい・サイバー攻撃事案に関する対応・調査支援

  • 環境・人権関連の不正疑義事案に関する対応・調査支援

会計不正・不適切会計調査

不祥事対応・不正調査案件の中でも、上場企業における会計不正や不適切会計疑義における調査案件は、会計監査人や証券取引所との関係、決算発表との関係での時間的切迫性などの点で、極めて特殊かつシビアな領域です。

のぞみ総合法律事務所は、このような会計不正・不適切会計疑義に関する調査案件を、この分野に精通する公認会計士やデジタル・フォレンジック専門業者と緊密かつ効果的に連携しつつ頻繁に取り扱っています。上場廃止すらあり得る重大な局面における責任を果たすべく、常に独立した公正で充実した調査遂行を心がけています。

取扱案件の一例

  • 上場企業の循環取引による売上水増疑義に係る第三者委員会調査

  • 上場企業の海外子会社における在庫に関する会計不正疑義に係る特別調査委員会調査

  • 上場企業の工事原価に関する不適切会計疑義に係る特別調査委員会調査

海外子会社を含むグローバル不祥事調査

企業活動がグローバルに広がるに連れて、海外の製造拠点子会社や、サプライチェーンや委託先等において、海外贈賄や横領・キックバック、会計不正、価格カルテル、人権、環境等の大型の不祥事対応・不正案件が発生することが増えています。

のぞみ総合法律事務所は、米国、中国、韓国、ヨーロッパ、南米、ASEAN等、不祥事対応・不正調査案件について高い専門性を有する海外の法律事務所・弁護士とのネットワークを活用し、日本と海外の捜査・調査当局を同時に意識したグローバル調査案件についてもしばしば取り扱っています。

取扱案件の一例

  • 上場企業の海外子会社における会計不正疑義に係る特別調査委員会調査

  • 上場企業の中国子会社における贈賄疑義に関する特別調査委員会調査

  • 外資系企業の日本法人における贈賄疑義に関する日本の贈賄罪・米国FCPAに関連する調査支援・助言

  • 日本企業の韓国子会社における不正調査支援・助言

ハラスメント調査、その他企業犯罪・コンプライアンス違反調査

パワーハラスメントやセクシャルハラスメント、マタニティハラスメントを始めとするハラスメントの予防や対応は、多くの企業で重要な取組課題となっています。大半の企業で内部通報案件の多くを占めるハラスメントの問題は、深刻な被害につながったり、時に経営陣を含む重要な人材が責任を追及され、その地位を追われたりする重大な問題です。のぞみ総合法律事務所では、このようなハラスメント関連の調査案件も日常的に多数取り扱っています。当事者のプライバシー保護や心情に対する考慮を要するとともに、証言・供述に基づく微妙な事実認定を求められるハラスメント調査は、経験と専門性を要求される分野です。

のぞみ総合法律事務所では、ハラスメント関連の調査案件の他にも、各種不正受給案件に関する調査や、スタートアップ・ベンチャー企業における内部統制・コンプライアンス違反案件など、多様な不祥事対応・不正調査案件を扱っています。

上場会社の開示その他の企業サポート

上場企業は、不祥事対応・不正調査案件に関連して、いつ、どのような開示を行うべきかという重要な論点があります。特に、決算開示に関連する会計不正・不適切会計疑義事案では、(四半期)決算開示延長申請に関する書類準備や財務局とのやりとりなど、極めて限られた時間の中で、専門知識と経験を要する対応が必要となります。

のぞみ総合法律事務所では、当局側での執務経験や、多くのメディア対応案件の経験、そして不祥事対応・不正調査案件での経験等を踏まえ、不祥事対応・不正調査と関連する上場企業の開示その他の企業サポート業務を提供しています。

不祥事対応・不正調査に向けた平時の準備

不祥事対応・不正調査自体は、企業が何らかの端緒を把握した後の有事対応の場面ですが、企業にとっては、端緒を把握する前の平時から、有事の不祥事対応・不正調査を見据えた準備を行うことが重要です。

のぞみ総合法律事務所は、クライアント企業のコンプライアンスの取組みを支援する中でも、特に、有事の不祥事対応・不正調査が可能な限り速やかに、かつ的確に行われることを可能にするために、様々なサポートをしています。

具体的サポートの一例

  • 危機管理・有事対応に関する規程・マニュアル等の整備支援

  • 不祥事対応・不正調査に関する法務・コンプライアンス部門等の初動トレーニング(模擬立入検査の実施を含む)

  • 不祥事対応・不正調査に関する役員研修

  • 内部通報端緒案件の調査に関する担当者研修

 

贈収賄防止コンプライアンスと危機対応の実務

日本組織内弁護士協会(JILA)・日本公認会計士協会組織内会計士協議会(PAIB)共催;2023.2.28

2023年を見据えた企業法務とリーガルリスクマネジメントの現在地と展望~不祥事対応、内部通報、グローバルビジネスと紛争解決(国際仲裁等)

のぞみ総合法律事務所&ウエストロー・ジャパン&トムソン・ロイター 共催シンポジウム;2022.12.6

内部通報・公益通報案件における不正調査実務の要点と落とし穴

ACFE JAPAN 2022年年次カンファレンス;2022.10.13

Do the new data laws make corporate internal investigations impossible?

Anti-Corruption Committee of International Bar Association;2022.6.15 モデレーター

不正を見抜くヒアリングテクニックと調査手法

日本監査役協会;2022.5.27

海外子会社における不正対策:有事と平時ー不正調査、内部通報、内部監査ー

産業経理協会;2021.2.19

ウェブ・ヒアリング技術

Nozomi One-point Webinar(NOW);2021.1.15

論点整理:海外子会社の不正調査

Nozomi One-point Webinar(NOW);2020.11.20

不正の兆候をつかみ調査を開始して成功した事例

経営倫理実践研究センター 不正調査研究会;2020.10.21

Global Anti-Bribery Corruption Insights

Nexdigm;2020.7.23~配信開始

不正調査を成功に導く手順とヒアリング・テクニック

日本公認不正検査士協会(ACFE JAPAN);2020.7.16~

ハラスメント通報や裁判例から見えてくる、パワハラ対策の注意点

日本CHO協会;2020.7.13

企業役員にとってのリスクマネジメントと有事対応

産業経理協会;2019.10.17

グローバルビジネスにおける贈賄リスク 事例紹介

LexisNexis・Business Law Journal;2019.9.20

不正調査のプロが伝授! ヒアリングテクニック ~不正実行者の虚言を見抜き真相に迫る

日本公認不正検査士協会(ACFE JAPAN);2019.9.12

あらゆる工夫で真相に迫る~真相は闇から闇へ

会計検査院;2019.3.27

あらゆる可能性を調査せよ 些細な証拠が不正摘発の手掛かりとなる

日本公認会計士協会;2017.7.24

第三者委員会報告書から紐解く企業不祥事と社外役員の責務~コンプライアンスの仕組みを活かす時代へ~

日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク;2017.5.30

効率的な調査 会計不正の調査手法を学ぶ~迅速で効率的な調査を行う方法を法的観点から解説する~

日本公認不正検査士協会(ACFE JAPAN);2017.4.19

最近の企業不正の傾向と対策~事例を交えながら~

日本公認不正検査士協会;2017.3.1

不正・不祥事予防のために取締役・監査役が果たすべき役割― 第三者委員会の調査報告書に学ぶ ―

産業経理協会;2016.12.14

不正調査の実務的論点

日本公認不正検査士協会(ACFE JAPAN);2016.11.18

企業の危機管理~初動対応の重要性と広報部門への期待~

経済広報センター;2015.12.8

事実確認・ヒアリングの技術~密室ハラスメントの調査・対応方法~

ビジネスコーチ;2015.2.24、2015.9.1、2016.10.26

弁護士が教える、事実確認・ヒアリングの技術~密室ハラスメントへの調査・対応方法~

ビジネスコーチ;2015.9.1

『幹部社員が逮捕された!そのとき会社はどうする?』~元検事と企業法務弁護士が語る危機管理と広報の肝~

ビジネスコーチ;2015.8.26

不正調査の実務的論点 ~弁護士・依頼者秘匿特権など国際案件の注意点も含め~

日本公認不正検査士協会(ACFE JAPAN);2015.2.25

第5回 ACFE JAPAN カンファレンス グローバル・ビジネスにおける不正リスク

日本公認不正検査士協会(ACFE JAPAN);2014.10.10

グローバル経営時代の不祥事対応~国際案件における調査委員会、危機管理広報、海外ローファームとの付き合い方等~

産業経理協会;2013.11.8

国際的企業不祥事へのコンプライアンス・危機対応 ~国際カルテル、海外汚職行為などを中心に~

日本経済新聞;2013.4.11

企業不祥事対応の実務的課題~国際的案件への対応を含め

日本組織内弁護士協会;2012.11.27

危機の芽を小さく摘み取る社内不正調査・企業危機管理の実務

企業研究会;2011.1.26

消費者を意識した企業不祥事対応・危機管理の実践

企業研究会;2010.6.17

企業不祥事の調査と弁護士の役割

JICA青年研修事業 アジア混成法制度整備支援グループ;2008.3.3

企業危機管理(企業不祥事・名誉毀損)に求められる実務知識と具体的対応のポイント

企業研究会 公開セミナー;2007.11.28

製品事故とコンプライアンス

経営調査研究会;2007.7.11

大阪高等裁判所で贈賄控訴事件につき逆転無罪の判決を獲得したことに関するコメント掲載

日本経済新聞;2020.6.17

関西電力金品受領問題で「コンプライアンスが欠如」と題するコメント等掲載

毎日新聞;2019.10.4朝刊11面「論点」,2019.11.25朝刊1面

関西電力金品受領問題に関するコメント掲載

日本経済新聞;2019.9.28朝刊3面

「神鋼不正,米当局が調査 製品関連書類司法省が提出要求」にコメント掲載

日本経済新聞;2017.10.18朝刊1面

企業不祥事に備える「不適切会計」

日本経済新聞;2016.6.27朝刊15面

企業法務のFirst Aid Kit 問題発生時の初動対応(共著)

レクシスネクシスジャパン;2014

製品事故にみる 企業コンプライアンス態勢の実践(共著)

金融財政事情研究会;2007