消費者契約、利用規約、約款

消費者契約法は、事業者と消費者とでは、持っている情報の質・量や交渉力に格差があるとして、消費者の利益を擁護することを目的とした法律で、消費者との間で契約を締結する事業者の方には必ず関係する重要な法律です。消費者契約法においては、不当な勧誘による契約の取消と不当な契約条項の無効等が規定されていますので、従業員が消費者を勧誘するときの行為規範や契約条項のあり方が消費者契約法を遵守するものであるように気を付ける必要があります。

また、消費者契約法には、これらの民事ルールにとどまらず、内閣総理大臣の認定を受けた消費者団体が消費者に代わって不当条項等を差し止めることができるとする消費者団体制度についての規定があります。その対象は、消費者契約法のみならず、景品表示法、特定商取引法、食品表示法にも及びます。

消費者契約法は、近年も頻繁に改正が行われており、取り消しうる不当な勧誘行為の追加、無効となる不当な契約条項の追加がされるなど、その影響力を高めています。

のぞみ総合法律事務所では、BtoC取引をされる事業者ご提供サービスの利用規約の作成・レビュー、契約書文言やスキームについてのリーガルアドバイスなど、複数の消費者庁出向経験者をはじめとして、専門的な知識と幅広い案件の経験を有した弁護士が協働して、実務に則した法的アドバイス等を提供しています。

EC・通販サイト

EC・通販サイトでは、商品の定期購入や契約の自動更新など、継続的に取引をする契約がよく見られます。継続的な取引に関する契約の条項は、その条件内容によっては、消費者契約法(10条)によって無効とされるリスクがあります。

のぞみ総合法律事務所では、ECサイト上の利用規約の条項のレビューなど、継続的な商品・サービスを販売する取引が消費者契約法に適った円滑なものとなるための法的アドバイス等を提供しています。

ゲーム、アプリ

スマートフォンやタブレットで気軽にどこでもゲームをプレイすることができるようになり、オンラインゲームの利用者は増加しています。オンラインゲームには、有料のものも無料のものもありますし、登録は無料でもゲーム内・アプリ内での課金制度があるものや、最初は無料お試し期間とされても一定期間が経つと有料に切り替わるものなど、様々な料金体系があります。特に、最初は無料である場合には、プレイをしているうちに消費者が十分に理解しないままに課金がされた結果、トラブルになるという例が後を絶ちません。事業者側において消費者を陥れる意図がなくても、料金体系がわかりにくい等の理由で事業者側の責任となるリスクがあります。また、消費者にわかりにくい料金体系の表示は、特定商取引法による通信販売の広告における表示規制や、同法の令和3年改正により導入された通信販売の申込みにおける表示規制にも違反して、当局による行政措置を受けるリスクもあります。

のぞみ総合法律事務所では、そのようなトラブルを避け、消費者契約法のみならず特定商取引法にも適った料金体系やそれについての表示となるよう、消費者保護分野を横断的に対応した、実務に則した法的アドバイス等をご提供します。

利用規約・約款

事業者がウェブサイトやアプリなどでサービスを提供するときは、サービス利用に関して適用されるルールとして、利用規約を作成するのが一般的です。インターネットサービスが日常に深く入り込んだ今日において、サービスの利用上のルールを規定した利用規約の作成は必須です。

このように、現代の契約社会において利用規約や約款は重要な役割を果たす存在であり、それらがきちんと有効に機能することが肝要です。

消費者契約法上の不当条項に該当すると無効となるおそれがあるにとどまらず、近年、民法改正において定型約款に関する規律が導入され、約款そのものについての法律の整備も進んできています。

民法改正によって新たに設けられた定型約款に関する規律は、一般的な利用規約にも適用されます。民法上の規律に対応しておかなければ、免責条項や解除事由など利用規約で定めていた内容が十分に機能しなくなる、利用規約の変更がスムーズにできなくなるなどのリスクがあります。

現代社会に深く関わる存在であるからこそ、しっかりとしたリーガルチェックを受けておく必要が高い分野です。

のぞみ総合法律事務所では、依頼者の提供サービス内容に合わせた利用規約・約款の作成、法改正に合わせた改定改定スケジュール・プロセスへのアドバイスなど、専門的な知識と幅広い案件の経験を有した弁護士が協働して、実務に則した法的なアドバイス等をご提供します。

金融機関や保険会社などの規制業種の約款

金融分野では、約款が従来から多用されてきています。

金融・保険分野は、独特の用語や複雑な金融商品が登場することが多く、より専門的なバックグラウンドを持つ者による法的なアドバイスが必要とされます。

のぞみ総合法律事務所では、金融庁出向経験者をはじめとして、金融商品や保険内容に則した約款の作成、契約書レビューなど、専門的な知識と幅広い案件の経験を有した弁護士が協働して、実務に則した法的アドバイス等をご提供します。

令和5年6月施行:令和4年改正消費者契約法のポイント

Nozomi One-point Webinar(NOW);2022.10.7

消費者契約法 改正の概要と実務上の留意点

会社法務A2Z 2019年4月号 第一法規;2019.4

逐条解説消費者契約法[第2版補訂版](共著)

商事法務;2015

消費者契約法の見直しの現状――「消費者契約法の運用状況に関する検討会報告書」を主な題材として(共著)

NBL 1040号;2014.12